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【アート作品の買い方】ギャラリー、フェア、販売サイト、オークション

f:id:artly:20230612183225j:image日本ではまだ、美術作品は買うものではなく、どこかに見に行くものだと思われている方が多いと思います。

しかし、作品を購入すると、また違った楽しみ方ができておすすめです。購入した作品を自宅やオフィスに飾ったり、直接作家さんを応援できたりします。

 

アート作品ってどうやって買うの?という方に向けて、いくつか方法をご紹介します。

 

アートギャラリー、画廊で購入する

作品を買う場所として、まず思い浮かぶのがアートギャラリーや画廊でしょうか。

実際に作品を見て、スタッフの方と相談しながら買うことができます。アーティストを知ってもらうこともギャラリーの仕事なので、作家さんの詳細や制作方法、作品に込められた思いについても分かる範囲で教えてくれます。また、ギャラリーで開催されるレセプションには作家さん本人が在廊することが多く、作家さんから直接お話を伺う機会もあります

 

ギャラリーは主に2種類に分けられ、ひとつはプライマリー・ギャラリーとよばれ、まだ市場に出ていない作品を売っているところ。現存する作家さんの最新作など、「新品」の作品を販売しています。

もうひとつはセカンダリー・ギャラリーとよばれるところで、作品の持ち主が売りに出した作品、つまり「中古」の作品を扱っているギャラリーです。既に亡くなっているアーティストや、新品だと入手困難なアーティストの作品が販売され、中古といっても作品の価格が昔と比べて上がっている場合すらあります。

プライマリー、セカンダリーの両方を扱っているギャラリーも多いです。

 

世界的なギャラリーから小さなギャラリーまで無数にあります。入場無料のところがほとんどですので、ぜひ気軽に足を運んで、好みにあうギャラリーを見つけてください。

百貨店も同じような仕組みです。

 

アートフェアで購入する

アートフェアには多くのギャラリーが集い、作品を展示販売するため、幅広い作品を一気に見ることができます

入場料がかかりますが、会場には展覧会感覚で楽しむ方から、ギャラリストなどプロの方まで多くの人が訪れ、にぎわっています。

 

国内のアートフェアではアートフェア東京が有名です。

海外ではArt Basel(アート・バーゼル)、Frieze(フリーズ)などが有名で、世界各地で開催されています。国内のアートフェアとは比べ物にならないくらい規模の大きいフェアもあります。

国際的なアートフェアめがけて世界中を旅している、熱心なコレクターもいます。

 

販売サイトで購入する

比較的低価格の作品を趣味で購入する場合、ネットも便利です。

多くの販売サイトがありますが、例えば、

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が運営する「OIL by 美術手帖

株式会社タグボートの「TAGBOAT(タグボート

thisis株式会社の「This is Gallery(ディスイズギャラリー)

株式会社NOMALの「WASABI(ワサビ)

株式会社TRiCERAの「TRiCERA(トライセラ

などがあります。

最近では作家さんが自らインスタグラムなどで販売している場合もあります。

ネットではさまざまなものが販売されているので、内容をしっかり確認してください。

 

オークションで購入する

オークションに出品された名作が、数百億円で落札!なんてニュースになることがあります。

国際的な競りの場であるオークションには世界中から作品が出品され、写真や解説文が充実しているオークションカタログは見ているだけで楽しいものです。

下見会で作品の実物をみることも可能です

ギャラリーでは作品の値段がおもてに出ていないことも多いですが、オークションの場合は事前に予想落札価格が明記されており、また、オークション後に落札金額が公開されることが多いため、相場の勉強になります

 

基本的に中古の作品が扱われていますが、有名なオークション会社であれば、きちんと作品を調査してからオークションにかけているので安心です。

また、オークションで買った=その時点で市場にニーズがあると証明されたようなものなので、作品を手放す時にある程度金額がつきやすいです。

売りたい時に1円にもならないこともあるし、買った時の100倍の値段になることもあるのがアート作品です。

投資としてオークションで作品を購入、販売する方もいます。

 

【国内のオークション会社】

国内で今、一番勢いがあるのがSBIアートオークションです。

主に現代美術作品を扱い、日本で今大人気の作家さんから海外の著名アーティストの作品まで出品され、高値で売買されています。

他にも毎日オークション、シンワオークションなどが有名です。

 

【海外のオークション会社】

Christie's(クリスティーズ)、Sotheby's(サザビーズ)、Phillips(フィリップス)などの海外の有名なオークション会社は日本にオフィスを構えていて、日本語で対応してくれます。

ニュースになるのは高額な作品ですが、実は10万円程度の作品から出品されています。

 

購入した作品は海外から発送されるため、送料が高いのが難点ですが、グローバルに活躍しているアーティストの作品を買いたい時や、市場価値の高い作品を買いたい場合におすすめの購入先です。

 

 

どの購入先も最近はネットでの情報発信に力を入れていることが多く、ネット上で情報収集から購入まで簡単にできます。

しかし、実際に作品を見たり、作家さんやスタッフの方と話したりすることで得られる発見もあり、可能であればたくさんの作品を見に行き、体感し、アートを見る目を養うことがおすすめです。